Ryusuke Fuda's Newsletter #132
- Sony が手のひらサイズのPC基盤の Raspberry Pi に出資
- ARデバイスの販売数は堅調に伸び、2023年には全世界で14億台を越え、前年比30%増となる
出典: https://blog.langchain.dev/announcing-our-10m-seed-round-led-by-benchmark/
Python向けの Large Language Model (LLM) 実装ライブラリの LangChain が1000万ドル(約13億円)を調達しました。
LangChain は今から6ヶ月前にオープンソースで公開され、GPT や Stable Diffusion などのGenerative AI ブームが到来したことで GitHubで 20,000スターを獲得し350人のコントリビューターがある人気のライブラリとなりました。
LangChain は LLM をプロダクトに組み込むときに力を発揮します。LLM の APIと自社データとの統合やプロンプトの管理、また20以上のモデルとそれに関連する15以上のツールが内包されていて、それらを簡単に使うことができます。
今回のシードで1000万ドルと大型の調達をリードしたのは著名VCのBenchmarkです。Benchmark は過去に Docker や Elastic、Confluent といったオープンソースソフトウェアへの投資に積極的で、ノウハウもあることから LangChain と相性が良いと思います。Link
出典: https://www.prnewswire.co.uk/news-releases/raspberry-pi-receives-strategic-investment-from-sony-semiconductor-solutions-corporation-301795060.html
手のひらサイズのPC基盤の Raspberry Pi が Sony から出資を受けました。金額は非公開ですが、戦略的な出資で金額としては少額のようです。Raspberry Pi はニュースレター#60で紹介した35ドルからある小型のPC基盤で、IoT 用途や娯楽用途で世界100カ国以上で4,200万台以上売れています。
今回の出資に伴うパートナーシップの内容は、Raspberry Pi と Sony のエッジAIセンシングプラットフォームAITRIOS™ の連携です。これによりRaspberry Piユーザーはエッジで機械学習を使ったプロダクトが容易に開発できるようになります。
Sony は2018年に Raspberry Pi と同様の製品である SPRESENSE を発売しRaspberry Piに対抗している時期もありましたが、本提携を見ると戦略が変わったようですね。注目すべき点はAITRIOS™はエッジAI向けのクラウドや管理システムでありSonyがAWSのようなポジションにいることです。ハードウェアのイメージが強いSonyですがIoT領域ではハードウェアとIaaSのどちらも提供しています。Link
出典: https://arpost.co/2023/04/11/top-5-e-commerce-ar-and-vr-trends-2023/
AR、VRを活用した Eコマースの2023年のトレンドをEコマース開発会社OnilabのCEO兼共同創業者のマルコビッチ氏が発表しました。
それによると、ARデバイスの販売数は堅調に伸び、2023年には全世界で14億台を越え、前年比30%増と予測しています。また、マーケターの38%が2022年にARを使用すると報告していて、2017年に報告された23%から大幅に増加しています。
興味深い事例として、GUCCI が Snapshot や InstagramのARフィルターを開発しています。まだおもちゃのようなクオリティですが、NFTと絡めてメタバースでも流用したりするなどの広がりがあります。
マーケターは "Try Before You Buy" にAR、VR技術に期待を寄せていることがわかります。Link
👂 Back numbers
過去のアーカイブはこちらからご覧いただけます。
https://ryu.theletter.jp/
毎週このようなニュースレターが無料で届く 「Ryusuke Fuda's Newsletter」ご購読いただけると嬉しいです。
すでに登録済みの方は こちら