Ryusuke Fuda's Newsletter #148
- YCombinator の 2023年の夏バッチの採択企業が発表
- OpenAI が初の開発者向けのカンファレンスを11月に開発することを発表
出典: https://fig.io/blog/post/fig-joins-aws
AWSがエンジニア向けのコマンドラインツールのFigを買収しました。FigはターミナルをIDEのように拡張するツールで、コマンド補完やスクリプト管理などが直感的に操作できます。
FigはYCombinator出身で2021年に220万ドルの資金調達を実施したシード期のスタートアップです。FigのブログによるとFigは今後AWSに統合されていくようですが、AWSの買収の目的はエンジニアの獲得にあるようです。
GitHub (Microsoft) や Google が GenerativeAIを使ったコード補完サービスを次々に公開し開発者体験を進化させている中でAWSは遅れを取っています。Figの買収によって優秀なエンジニアを獲得し、コード補完サービスのプロジェクトへ参画させるのが狙いであると複数のメディアが報じています。Link
出典: https://www.ycombinator.com/blog/meet-the-yc-summer-2023-batch/
YCombinator(以下YC) の 2023年の夏バッチの採択企業が発表されました。YCによると24,000社からの応募があり、229社に投資実行がなされています。デモデイに参加する企業の75%は収益がない状態で、81%は初の資金調達だそうです。
ブログに様々なスタッツが公表されていますが、個人的に意外だったのは採択企業のカテゴリーでB2B SaaS が70%、フィンテックが10%、ヘルスケアが10%である点です。日本では B2B SaaS が大きな市場では寡占状態になりニッチな領域しか残っていないとの見方がある中、YCは採択企業の70%を B2B SaaSを選んでいます。
しかし、よく調べてみるとB2B SaaSの中で採択の多い分野は インフラ、エンジニア・デザイナー向け、プロダクティビティであり、「〇〇業界向けのDX」 のイメージが強い日本のB2B SaaS とは違いがあることがわかりました。Link
出典: https://openai.com/blog/announcing-openai-devday
OpenAI が初の開発者向けのカンファレンスを11月に開発することを発表しました。GoogleやApple, Amazonは年次で開発者向けの大規模なカンファレンスを実施し、新しいAPIや新サービスを発表しています。OpenAI が開催するカンファレンスも同様のようなものだと想定できます。
OpenAIのCEOであるサム・アルトマンは、「開発者が新しいものを構築できるようにするための最新の活動を公開します」としか述べていないので具体的なことはわかりません。
個人的に興味があるのは、GPT-5の内容とリリーススケジュール、また Azure (Microsoft) との連携です。間違いなく世界中が注目するカンファレンスになると思います。Link
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https://ryu.theletter.jp/
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