Ryusuke Fuda's Newsletter #125
- 米司法省が独占禁止法違反の疑いでAdobeの提訴を準備中
- プライバシー重視の暗号化チャットサービスの Signal が オンライン安全法案 ( Online Safety Bill ) が推進された場合、英国での運営を停止すると供述

出典: https://techcrunch.com/2023/02/16/commandk-funding-lightspeed/
企業のセキュリティを管理のプラットフォームを提供するCommand Kが、シードラウンドで300万ドル( 約4億円 )を調達しました。
サービスのローンチは行われてなくWebページも ウェイトリスト のボタンがあるだけで具体的な事は書いていないので詳細は分かりませんが、記事によるとユーザー情報などのサービスの機密情報からサービスで利用している APIキー といった重要なデータを保護することを目的にしています。
解決する課題は欧州のGDPR や カリフォルニア州消費者プライバシー法 ( CCPA ) のセキュリティ要件を満たすのに企業が苦労している事です。
ソフトウェアに関する法律への対応の為のプラットフォームは需要がありそうですね。Link

出典: https://www.reuters.com/legal/us-preparing-antitrust-suit-block-adobe-plan-buy-figma-bloomberg-news-2023-02-23/
#106 でも書いたように、昨年の最も大きな買収のひとつAdobeによる200億ドルでのFigmaの買収に対して米司法省が独占禁止法違反の疑いでAdobeを提訴する準備をしているようです。
この報道に対して、Adobeは Figmaとは製品領域が異なりインタラクティブなデザインに重点を置いていると述べています。
実際に Figma や Adobe を使ったことがある人は Adobeの主張は厳しいもので、製品領域はほぼ同様と結論づけると思います。
本ケースが仮に違反していないとなるとほとんどのWebサービスの買収が独占禁止法に当たらないと考えられるので今後どうなるのか見ものです。Link

出典: https://www.theregister.com/2023/02/25/signal_uk_online_safety_bill/
プライバシー重視の暗号化チャットサービスの Signal が オンライン安全法案 ( Online Safety Bill ) が英国で推進された場合、英国での運営を停止すると述べました。
現在英国で議論されている本法案は子供を有害なコンテンツやSNSでの危険性から守る為にデバイスの通信の中身のスキャンすることを許可します。Signal は非営利団体が提供している最も秘匿性の高いチャットサービスで、メッセージは自動的にエンドツーエンドで暗号化されます。
本法案が英国で施行されるとエンドツーエンドの暗号化ができなくなる為、Signalは英国でのサービスを停止せざるを得ないです。
アメリカでの「TikTok禁止法」しかり、ユーザーが選んで利用しているアプリが国の方針で使えなくなる可能性がある事が目立つようになってきましたね。Link
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